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話す相手がいなくても、スピーキングは練習できます

· Ben Ward

「話せない」と言う人のほとんどは、読むことなら問題なくできます。単語も知っています。単語帳も一周しましたし、アプリのレッスンも最後まで終えました。それなのに、目の前に人が立った瞬間、何も出てこない。

これは知識が足りないのではありません。プレッシャーのかかった状態で、頭の中から言葉を引き出す練習が足りていないだけです。知っているのに、沈黙の一秒半のあいだに手が届かない。ここを変える方法はひとつしかありません。実際に近い状況で、声に出して、何度も言葉を作ることです。問題は、その相手がいないことです。

ひとりでできるやり方を、効果の低いものから順に並べてみます。

1. 音読

何もしないよりは、ずっといい。口の動きとリズムが身につきますし、発音の練習としては本当に役に立ちます。ただ、言葉を選んでいるのは自分ではありません。いちばん弱いところは鍛えられないままです。練習というより、準備運動だと考えてください。

2. シャドーイング

ネイティブの音声を流しながら、半拍遅れで一緒に声を出し、抑揚までまねます。これはれっきとした技術で、聞き流しを一か月続けるより、シャドーイングを一週間続けたほうが発音は変わります。弱点は音読と同じで、自分で言葉を選ぶ場面がないことです。

3. 実況中継

いまやっていることを、そのまま学習中の言語で声に出して説明します。コーヒーを淹れている。駅まで歩いている。置いた場所を忘れた鍵を探している。これは言葉を引き出す力を確かに鍛えますし、お金もかかりません。ただし誰も直してくれないので、同じ間違いを三つ、一年かけて体に染み込ませてしまう危険があります。

4. 場面を決めて、ひとりで演じる

ひとつ上のやり方です。これから自分が本当に立つ場面を選び、そこだけをリハーサルします。ホテルのチェックイン。レストランでメニューを指さずに注文する。薬局で症状を説明する。銀行で身に覚えのない請求について尋ねる。場面には始まりと終わりがあるので、最後までたどり着けたのか、途中で詰まったのかが自分でわかります。実況中継に足りないのは、まさにこの手応えです。

5. 言語交換のパートナー

ここでようやく相手が人間になります。プレッシャーという意味では、これ以上の環境はありません。ただし予定を合わせるのが大変で、しかもセッションの半分は相手のために日本語を話して終わる、という現実もあります。成立したときの価値は大きい。けれど、習慣にできるほど頻繁には成立しません。

6. AI との会話練習

予定合わせの問題だけを取り除いて、プレッシャーは残す方法です。自分が話す。言った内容に返事が返ってくる。次の一言は、また自分で作らなければいけません。朝の6時でも日曜の夜でもかまいませんし、同じ場面を九回繰り返しても相手は飽きません。そして何より、誰にも見られずに下手でいられます。大人の学習者にとって、実はここがいちばん高い壁です。

明日から何をするか

ひとつだけ持ち帰るとしたら、これです。自分が本当に立つ場面をひとつ選び、止まらずに最後まで言えるようになるまで、声に出して繰り返す。 単語リストではありません。インプットを増やすことでもありません。ひとつの会話を、最初から最後まで、声に出して。

そして次の日は、別の場面を。

最後に話せるようになる人は、いちばん多くの単語を知っていた人ではありません。自分の声でその言語の音を出した時間が、いちばん長かった人です。少し恥ずかしい思いをして、それでも次の日にまた同じことをした人です。